高円寺に住む人、仕事する人、高円寺で遊ぶ人100人と対談する。ただいま5高円人め。
by koenjinohito
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005 西本博貴(にしもとひろき)Hiroki Nishimoto
プロフィール
高円寺南在住2年
会社退職後の現在は派遣社員
趣味はレシート日記、写真、グルメ


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-こんちわ(編集部はちょい遅刻)

西本(以下敬称略)「こんちわ。よろしくです。先、ビール飲んでました。」

-一応、男子には年齢聞くようにしてるんだけど・・・

西本「28です。」

-スガシカオに似てる・・・高円寺には何年くらい?

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西本「今年で2年です。あと、学生の時に住んでたんですよ」

-お、最近多いパターンですよ。学生時代に高円寺。で、また戻ってくるという。そこら辺りの経緯は後にして・・・高円寺はどこら辺に出没してるんですか?

西本「飯はタブチ、眼鏡はボストン、酒はバーボンハウス、ラーメンは旅の途中、沖縄料理は抱瓶、蜂蜜は吉野純粋蜂蜜店、雑貨はLOGOZ、お菓子がまちおかに、素人の乱カフェ(セピア)、クエスチョン、アイツの噂、文房具は不二屋・・・」

-ああ、もうありとあらゆる所ってわけね(笑)

西本「知らない店とか、平気で入りますよ(笑)知らないことを知るのが大好きなんです。死にはしないだろうという精神です。英会話カフェって知ってます?」

-??

西本「怪しい雑居ビルに入ってるんですよ。英会話カフェ(笑)。どうしても入ってみたくなって・・・でも、どうみてもぼったくられそうな怪しさもあって・・・でも入りたくて・・・しかも、そのビルから女のコが泣きながら出てきたりするんですよ(笑)!もう、ヤバイんです。でも、勇気を振り絞って入ってみました。」

-で、どうだったの!?

西本「いやもう、なんてことない、外人のスタッフが英語喋るってだけの普通の喫茶店でしたよ(笑)」

-広島出身でしょ?広島人っぽいですよ。そういう、「死にゃしねーよ」的なオープンマインドなところは。よくコンビニとかで知らない人に声かけられるでしょ?(笑)

西本「なんか外人によく声かけられます(笑)。こないだ、ルック商店街を歩いてたら、ヨーロッパかどこかの女性がいきなり声をかけて来たんですよ。(女性が)持っていたストーブをオレに差出して、『コレイル?』とか言うんですよ。

-わははは

西本「で、なんだかわからんけど、とりあえずそのガスストーブもらったんですよ(笑)。そしたら、『アリガト』って言ってその女性、かなり喜んでました。」

それ、捨てる所に困ってただけだろお!?笑 粗大ゴミ、出すとめちゃくちゃ高いし。

西本「ウチに大事に保管してありますよ」

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ヨーロッパ方面の人、増殖してるんだよね。高円寺。で、なぜこの西本さんと対談してみようと思ったのか・・・そこら辺りを読者の方々に説明しましょう。

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我々サロン・ド・高円寺は、南口の喫茶「クエスチョン」店内にある、クエスチョンハウス(いわゆる、レンタルボックス)で、ある日、とんでもない出展物を発見したんですよ。

ノートに貼られた領収書が永遠に続くだけの物凄いモノでした。
領収書の横には毎日、ひとこと何かメッセージが書かれています。

それがコレ。クリックしてください。

こん恥ずかしいモノを人目に出したい!という狂った人(褒め言葉です!)はどういう奴なのか?そこからこの対談の実現に至ったのです。

とりあえず、西本氏作のレシート日記作品をまとめてみましたが、とてもじゃないですが、此所じゃ伝え切れないので行って、現物のご鑑賞を。


-なんで、これやろうとしたの?

西本「元々は、家計簿書こうとしてたんですよ。おこづかい帳。オレ、どうにも金の
使い方がなってないらしくて、いつの間にか金がなくなってる(笑)。だから、こりゃ
家計簿つけて原因を追求しないとマズいぞ、と。でも、案の定すぐやめちゃったんです。で、ある日、クエスチョンハウス(レンタルボックス)を発見したんですね。それで『家計簿は三日坊主だったけど、人のために書けば長続きするんじゃねえのか?』なんて思ったんです。」

-ネットでやろうとは思わなかった?

西本「オレ、ブログとか・・・絶対無理っすよ。日本じゅうの人が自分の文章見てると思うとキーボード打てないんです。だから、クエスチョンボックスだけの超限定公開ならいいかと・・・」

-勇気があるんだか、ないんだかわかんない人だよね(笑)。とにかく、このレシート日記、リアル過ぎて絶対にオモシロイから、読者の方々はぜひ行ってみてきてください。レシート日記の他に、最近は写真も(ボックスに)展示してるよね?写真は昔からやってたんですか?

西本「よく尾道(広島)に遊びに行ってたんです。で、尾道に古い写真館があって、けっこう常連だったんですよ。今年のゴールデンウイークに広島帰った時、寄ってみたら、イイ感じのカメラがあって、そこのオジサンが譲ってくれたんです。それ以来、わりと撮ってます。」

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-展示してある写真はどれもこれも、なんだか人間の間抜けた部分を撮影したところが多いように感じます。

西本「スキです。スキが無いと、被写体としておもしろくないんです。」

-高円寺の街は撮らないの?

西本「高円寺撮影したんですが、なんだか違うんです」

-ああ、それわかるような気がする。あまりにリアルなライブ感覚なんで、写真には写らない(BYブルーハーツ)のかもしれない。

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で、ここらで西本さんがなぜ高円寺に身を置くようになったのか、そこら辺りをお聞きしましょう。


西本「上京したのが、大学生の頃。オレのバンドのライブを高円寺でやったんです。20000VとかSHOW BOATで。で、その時高円寺の街で見た、モヒカンのオッサンが息子を連れて歩いてる図に衝撃を受けまして(笑)。もっと凄いのは、高円寺の街の人たちがそのことを誰も気にかけることもなく、普通の風景として捉えているような感じがしたんですよ。えらく懐の深い街だなあと思いました。そんで、高円寺、住みたいなあと。」

-その頃はどこに住んでたの?

西本「江古田です。オレ、その頃、基本的に『アド街ック天国』に振り回されてたんですよ。

-何それ?ミーハーだったの(笑)?

西本「アド街の練馬の特集の時、江古田にミュージシャン専用のアパートがあるって紹介されてたんです。で、バンドやってたんでこりゃいいや!って感じでしばらく住んでたんですよ。でもやっぱりそういう特殊なアパートだから家賃も安くないし・・・って思ってた時に、またアド街で高円寺特集観たんです。ライブハウスもたくさんあるし、高円寺いいなあ、てな感じで」

-大学からずっと高円寺?

西本「違います。卒業して帰省して、地元で働こうかと思ったんです。でも、ちょっと病気とかしちゃった関係もあって、大阪に本社のある某大手居酒屋チェーン店に就職したんです。」

-あ、一度帰ったんだ。

西本「で、ぜんそく持ちだったんで、居酒屋の煙草の煙がダメだったりしたこともあって・・・辞めちゃったんです。そんで、どうしようかなあってことになって・・・。」

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-どーすんの?

西本「そうだ!また高円寺に行こうと思いまして・・・」

-東京じゃなくて、高円寺なのね?(笑)

西本「東京じゃないんです(笑)。高円寺に帰ろうと。もう、(大阪の居酒屋の)仕事がよっぽどヤだったんでしょうね。大阪から高円寺に向おうと車に乗った瞬間に、『やった!自由だ!』と思いましたもん。梅田から東京へと続く国道1号は
天国への階段(笑)!」

-東京の他の街は考えなかった?

西本「他の街はなんだか嫌いなんです。渋谷とか特に嫌いです。」

-なんで?

西本「豊かじゃない・・・思考が止まりますもん。みんな同じカッコで歩いてるし。
あと・・・他の街って同じ世代、同じ価値観の人たちだけで固まってる気がするんです。」

-ああ、高円寺はみんな個性的な服で、全世代がまったく違う価値観なのになんだか自然に一緒に暮したり、遊んだりしてるもんね(笑)

西本「そう!大人と子供が同等に話してるんですよ。高円寺って。あと、他の街だと視角に飛び込んで来るモノが処理能力越えてるんです。それがツラいです。」

-広島ってどんな気質なの?イメージだと、やっぱり『仁義なき戦い』のイメージなんだけど・・・

西本「熱しやすく冷めやすいですね(笑)。自己主張は激しくないです。でも、アツいんです・・・ああ、義理人情の部分・・・やっぱりありますね。」

-やっぱ『仁義〜』だよ!深作だよ!

西本「でも、そんな広島の気質って、コッチ(東京)出て来てから、改めてわかるんです。広島人は、優しいし、アッタかいな、と。そしていい意味でナアナアなんです。」

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-うーん・・・高円寺と似てるようでディティールが違うような気もするし、すごく似てるような気もするし。シツコイけど、『仁義〜』とか観てると、凄いじゃない?方言が・・・怖い・・・

西本「(笑)アレは愛情なんです。でも、東京の人が聞くと、喧嘩してるんじゃねーか?くらいに聞こえるらしいですね。逆に、東京の人の言葉って最初抵抗ありましたよ。『そうだよね』なんて言葉あり得ませんでしたから(笑)。」

-広島弁聞くと、みんな文太に見えるもん(笑)普段は(広島弁)出ないでしょ?

西本「地元から出てきた奴らと話さない限りは・・・あ!でも、こないだ高円寺のバーでなぜかスンナリ、気がついたら広島弁で喋りよったわ!

-いいね、いいね。コレ、ウチ(サロン・ド・高円寺)が今、密かに広めようとしてるんだけどさ、「高円寺の中では、自分らの国の言葉で喋ろう」運動!(笑)高円寺に生きる人たちって、みんな訛りバリバリなのが物凄く不思議・・・というか、いいなあと思うんだよね。みんな会社では東京語で話してるんだろうなあって人たちが、高円寺だといつも方言なんだよね。バーとかで関西語とか京語、広島語とか青森語、栃木語とか、時には英語とかわけわからん国の言語なんかで話してくれるとマジで気持ちいいんだよね。なんだろね。あれ。あの包まれるような感覚・・・すげえメロウなラップのフロー聞いてる時みたいな。高円寺は何でもあるし、どんな国の人もいるんだなって思う瞬間ですよ。

西本「ホントに人どうしの距離感が、近いんですよね。

-近い。くだらない気ィつかわなくていいから、話ハヤいもん。会社では広島弁出ないでしょ?

西本「社内はもちろん、会社の人と飲みに行っても出ない。」

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-ではそろそろ締めに・・・今後の目標ってある?

西本「いつまでも派遣社員やってるわけにもいかないから、今は英語を勉強中なんです。自分の存在価値がそのまま仕事になるようなことをしたいんです。世界中どこにいてもノートパソコンひとつで仕事できるような感じで。」

-おお!どこまでも超ポジ指向。高円寺にはこのままずっといるの?

西本「自分の中では今、迷ってる最中です。ずっとここに住みたいなという自分もいるし、高円寺に甘えてるんじゃないかっていう自分もいるんですよ。懐が異様に深い部分があるじゃないですか?そんで、高円寺って街が許してくれるからってハードルを下げるというのも、ちょっと違うような気がして・・・高円寺の中だけで通用するような人間になるのはちょっとヤだし、かといって他の街行っても気分がオチるだけだし・・・東京って、明日にでも犯罪者になれるような街ですもんね。だから・・・まだ、わかりませんね。」

-今日はどうもありがとうございました。高円寺観をシリアスに先に喋っていただいたので、最後に軽めの話題で締めましょう(笑)。音楽は?

西本「くるり、斎藤和義、スガシカオ・・・J-POPですよね。歌詞重視で、こっちに伝わらない(洋楽は)聴かないですね。」

-愛読書は?

西本「UFO系(笑)!黒魔術にもコッてました。」

-矢追大学卒業生だね(笑)映画は?

西本「軍事モノです。クリムゾンタイト、プライベートライアン・・・男臭い戦争モノが好きです。」

-やっぱ・・・仁義・・・広島だよなあ。お笑いは?

西本「ダウンタウン。立川談志。とんねるず。爆笑問題・・・言葉の使い方がうまい人が好きですね」

-みんな大好きダウンタウン。でも、あんまり言われないけど、とんねるずってやっぱり凄いと思う。今、再評価されるべきふたりですよ。ホント。では、恒例の「お宅訪問」へと参りましょう!部屋、片してないよね?(笑)

西本「はい・・・汚いですよ(笑)」

(インタビュアー:サロン・ド・高円寺編集部)
2006年7月 高円寺北口・cafe apartmentにて




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西本氏のお宅(もちろん、高円寺)を訪問。
彼の世界をちょっとだけ覗かせていただきました。



西本「ウチ、風呂付きワンルームで5万円台です」
-そりゃ、高円寺じゃ破格だよ。


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-うわあ、オヤジ悪そーだなー(笑)広島だよなー・・・
これ、載せちゃだめ?

西本「目線入れるとか?笑」
-いいけど、オヤジ、余計悪くなるぞ



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夜な夜な、帰宅するとこのデスクで行われるレシート日記の儀式。




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写真で見ると、単なる経費計算してる人。




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-これなあに?
西本「それ、グッドアイディアでしょ?」




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西本氏はかなり得意げでしたが、イマイチどこが便利なのかわかりませんでした。




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ああ。こういう絵が欲しかったんです。




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勉強机のすぐ横に洗濯機。排水は・・・




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風呂場へ・・・って、凄いな。これ。西本氏の部屋でこの排水システムはかなり目立つ。




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自慢はやっぱし広島カープグッズ。誰だかのサイン入りなのだが、広島の選手について詳しくないし興味も無いので、ウチ的には割愛。




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西本「この窓、リフォームの時にムリクリ付けたらしく、傾いてるんですよ。というか、この部屋、傾いてるんですよ。たぶん・・・笑」
-でも、窓が多い部屋っていいよね。
西本「カギ忘れた時、ここから入りました。」




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法学部発・キムニイ着。正しい男の航路だ。




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生活感が、むしろすがすがしいので撮影。とりあえずとっとくが絶対に使う時はない、
パソコン周辺機器の箱とか。ドンキな空間。




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罪つくりな男。西本氏もきっとコレを買った頃は、こんな結果になるとは思ってもいなかっただろうに・・・




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写真がドッチャリ。ロモも所有。ロシアのどうしようもないカメラが好きだという。




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お馴染み、北口のバー・バーボンハウスのライター。でも煙草は吸いません。
西本「あと、これも・・・浅田真央キーホルダーです」
-ええっ!?




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-ハチクロ人気あるよなあ。実写やるでしょ?
西本「ダメです!やっぱアニメですよ(きっぱり)」




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英語勉強中・・・




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テーブルの上がかなりリアル。保険証、通帳、無料飲み物券、ギャルPHOTO・・・




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西本「大学ん時にバイトしてた居酒屋時代の寄せ書きです。辞める時にみんな書いてくれて。」




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西本「宝物です」















西本さんは、スガシカオ的な眼鏡なルックス。そして、その本音っぷりもまた、スガシカオの歌詞のような鋭さがあります。実は、ボクらがいつも思っていたこと・・・高円寺がホントに「合う人」って、実は自分を仕事でしっかり生かせてる人だと思うのです。

高円寺が好き、嫌いということじゃなく、東京の中でも数少なくなってきちゃった「普通に私生活」できる街だからです。「普通に私生活」できてるから、いい仕事もできると思うのです。プライベートで訛りが出せないなんておかしいような気がします。

西本さんの口から「高円寺に甘えたくはない・・・まだ高円寺にずっと居ていいのか迷っている」という言葉が出たとき、ああ、こういう自覚がある人は将来、ちゃーんとオモシロイ仕事してて、相変わらず住まいは高円寺なんだろうなあ、と思ったのでした。

今回は野郎どうし、ちょっと真剣に高円寺を語っちゃいましたので、次回はキュートな女のコとプリティ高円寺対談予定です。お楽しみに!

あ、西本さんのレシート日記、圧倒的にヤバいでしょ?これはもう、サロン・ド・高円寺の次にリアルな高円寺ガイドブックですよ。ホント。


◎西本氏のレシート日記・写真の展示場所の地図(「すめし」というアーティストネームにて展示されています)





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サロン・ド・高円寺 編集部

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# by koenjinohito | 2006-07-19 09:45 | 第五回・西本博貴氏